心の機能の変化(こころとからだのしくみ)

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高齢者の心の機能の変化についてみてみましょう。

高齢者は一般に身体的な機能の低下と同時に心(精神面)にも影響が生じてくることが明らかにされています。

高齢者に関する心のケアについてみてみましょう。

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高齢者のこころ

認知機能

高齢者に関しては加齢に伴って、認知機能が徐々に低下し始めます。

記憶力については2種類に分けられ、流動性知能と結晶性知能とに分けられます。

流動性知能とは

情報処理の効率に関わるような機能のことを言います。

簡単に言うと新しい問題を解決したり、新たな状況に対面した時に対応する能力のことです。

最近反応が悪くなった、新しい環境にうまく対応できなくなった等あると思います。そういったことからわかるように、高齢になると、即応力に欠けるといったことが想像できると思います。

この流動性知能は、

問題解決能力、抽象的な思考、パターン認識の能力を含むとされています。

問題解決能力:新しい課題や困難な状況に直面した時に過去の経験にとらわれず新たな解決策を見つける力。

抽象的な思考:複雑な情報を理解し、関係性を見つけたり、新たな法則を見出す能力。

パターン認識:見たことがない情報や状況から共通点やパターンを見つけ出す力。

こういったことから、勉強や仕事で新しい知識や技術を身につけるときに重要な能力とされています。こちらは年齢とともに特に低下しやすい知能とされています。

年を取ると新しい環境に慣れるまでに時間がかかる気がします。それは流動性知能の低下が要因の一つになっているかもしれません。

結晶性知能とは

次に結晶性知能とは、これまでに学んだ知識や経験を活用して解決する能力のことです。簡単にいうと、知識や学んだことを使う能力です。

これには、言語能力や専門的な知識、過去の経験等が考えられます。

言語応力:読み書きや会話、語彙や文法など

専門的な知識:ある分野に関する知識(数学、歴史、法律など)を活用して問題を解決する能力

過去の経験:これまでの経験を活かして作業を行う。

長年高卒、大卒から退職まで積み上げてきた能力や知識、技術はそう簡単に忘れません。また自転車に乗るなどといった能力もこれに当たります。こういった能力は、単なる老化では低下しないとされています。年齢とともに蓄積され、これを能力として活用することが出来るようになってくるのです。

つまり、反射的な対応と長年積み重ねてきた能力といったところでしょうか。

こころの変化に対応しよう

高齢者はこういったできないこととできる事のはざまで葛藤しながらも日々を懸命に生きています。こういった方に対して結晶性知能を活用してもらいながらできる事を活用して、やれることはどんどんやってもらう。

そういった関わりが専門職としては重要な考え方の一つです。

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