記憶について(社会福祉士、介護福祉士 国家試験対策)

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今日は社会福祉士、介護福祉士どちらの国家試験にも出る可能性のある、記憶について解説していきたいと思います。

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国家試験(過去問)

社会福祉士 国家試験 第34回 問題9

記憶に関する次の記述のうち、展望的記憶の事例として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 日本で一番大きな湖は琵琶湖だと知っていた。
  2. 以前行ったことがあるケーキ屋の場所を、思い出すことができた。
  3. 子どもの頃に鉄棒から落ちてケガしたことを、思い出した。
  4. 10年ぶりに自転車に乗ったが、うまく乗ることができた。
  5. 友人と遊園地に行く約束をしていたので、朝から出掛けた。

1→誤りです。これは、意味記憶です。

2→誤りです。これは、エピソード記憶です。

3→誤りです。これはエピソード記憶です。

4→誤りです。これは手続き記憶です。

5→正解です。展望記憶です。

社会福祉士 国家試験 第32回 問題11

前期高齢者(65~74歳)における認知機能や知的機能の一般的な特徴について、適切なものを1つ選びなさい。

  1. 作動記憶の機能は、加齢による影響が顕著にみられる。
  2. エピソード記憶の機能は、加齢による影響がほとんどみられない。
  3. 意味記憶の機能は、加齢による影響が顕著にみられる。
  4. 流動性知能は、加齢による影響がほとんどみられない。
  5. 結晶性知能は、加齢による影響が顕著にみられる。

1→正解です。作動記憶などの短期記憶か加齢による影響が顕著です。

2→誤りです。エピソード記憶は加齢による影響を受けやすいです。

3→誤りです。意味記憶は加齢による影響を受けにくいです。

4→誤りです。流動性知能は加齢による影響が顕著です。

5→誤りです。結晶性知能は加齢による影響を受けにくいです。

介護福祉士 国家試験 第34回 問題73

記憶に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

  1. エピソード記憶は、短期記憶に分類される。
  2. 意味記憶は、言葉の意味などに関する記憶である。
  3. 手続き記憶は、過去の出来事に関する記憶である。
  4. エピソード記憶は、老化に影響されにくい。
  5. 意味記憶は、老化に影響されやすい。

1→誤りです。エピソード記憶は長期記憶に分類されます。

2→正解です。

3→誤りです。過去の出来事に関する記憶はエピソード記憶です。

4→誤りです。エピソード記憶は、老化に影響されやすい記憶です。

5→誤りです。意味記憶は老化の影響を受けにくいとされている。

介護福祉士 国家試験 第27回 問題97

記憶に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

  1. 短期記憶では、膨大な情報の貯蔵が可能である。
  2. 記憶には、記銘と保持と想起の3つの過程がある。
  3. 手続き記憶とは、自分に起こった出来事に関する記憶である。
  4. エピソード記憶とは、一般的な知識についての記憶である。
  5. 記憶の処理は、中脳で行われる。

1→誤りです。短期記憶として保持できる情報量には制限がある。

2→正解です。

3→誤りです。手続き記憶とは、自転車の乗り方や泳ぎ方のように一度覚えたら忘れにくい記憶のことを言います。

4→誤りです。エピソード記憶とは、中学生の頃の思い出などの自分が体験した記憶のことをいいます。

5→誤りです。記憶の処理は、海馬で行われます。



短期記憶

短期記憶とは、短期間の記憶で記憶の容量は7±2とされており、一度に8個以上のことを記憶するのは困難とされています。

短期記憶の保持時間は数十秒であり、時間が経つと消えて(忘れて)しまいます。しかし、記憶したいことを何度も繰り返すことで長期記憶として保持することが出来るようになります。

エビングハウスの忘却曲線が記憶の保持時間についてよく示される概念です。覚えておいて損はないでしょう。また、こちらの記憶方法を活用しながら記憶をしていくことでより長期記憶へと定着させていくことが出来るようになります。

エビングハウスの忘却曲線

ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスが提唱した。学習した情報が時間とともにどのように変化するかを著した曲線のこと。

【効率よく復習するには?】エビングハウスの忘却曲線 | 学習塾スプラウト | 少人数クラスの学習塾 筑紫野市JR二日市駅より徒歩1分
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さらに、感覚記憶作動記憶(ワーキングメモリ)といった記憶も存在しています。

感覚記憶とは、感覚器官で1秒ほど映像や音などを記憶する記憶です。物体に触れた時などの感覚のようなすぐに忘れてしまう記憶。

ワーキングメモリとは、情報を一時的に記憶・処理する脳の機能のことで、作動記憶作業記憶とも呼ばれます。



長期記憶

長期記憶は短期記憶よりさらに長く、何十年も記憶することができます。

長期記憶には、様々な記憶が含まれる。言葉で表されるかどうかで、陳述記憶非陳述記憶とにわけられます。

陳述記憶意味記憶エピソード記憶に分けられます。意味記憶とは、意味の記憶で、エピソード記憶とは、個人的に体験した事や出来事の記憶です。

非陳述記憶は、手続き記憶があり、意識しなくてもできる事を言います。多と言えば自転車の乗り方や水泳等です。



様々な記憶

記憶は海馬という大脳辺縁系の一部分で作られ、大脳皮質で貯蔵される。海馬で記憶を分類して必要とされたものが、大脳皮質に貯蔵され、長期記憶となるという仕組み。

記憶には、記銘、保持、想起、忘却の流れがあるとされています。これは簡単に、記銘(情報を覚える事)、保持(情報を覚得ておく過程のこと)、想起(思い出すこと)、忘却(忘れる)といった一連の過程のことを心理学においては記憶というとされています。

まとめ

最初に過去問で示した通り、記憶については毎年出るわけではないですし、出たとしても1問、もしくは総合問題の選択肢に1つかかってくるかといった感じです。

ですので、過去問で問われている内容と、今回お示しした内容の部分を覚えておくことで十分対応はできると思います。

最後のひと踏ん張りと、来年に向けてのスタートダッシュとして今からまだまだ頑張っていきまっしょい!!

参考:

心理検査出版三京房https://www.sankyobo.co.jp/dickio.html#:~:text=%E6%84%9F%E8%A6%9A%E8%A8%98%E6%86%B6%E3%81%AF%E6%84%9F%E8%A6%9A%E5%99%A8%E5%AE%98,%E5%9B%B0%E9%9B%A3%E3%81%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82



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